この記事で解決出来る疑問や悩み
- 独学で本当に合格できるの?
- 独学で合格した体験談が知りたい
- 独学の成功方法はある?
独学でCCNA合格を目指すための実践的な方法を紹介します。


コツコツの合格証明書
記事を最後まで読み終えることで、独学で失敗する原因を知ることができ、失敗したいための対策について理解できるようになります。
記事前半では「独学合格が無理な理由」、後半では「独学の成功方法」について解説します。
目次
独学でCCNAの合格は無理な可能性が高い5つの理由
CCNAに受かる気がしない理由でも解説していますが、CCNAは新米エンジニアの良い壁になっています。
CCNAの取得は多くのネットワークエンジニアにとって重要なステップですが、独学での合格は容易ではありません。
試験範囲の広さや実践的なスキルの要求、さらには高度な試験問題の存在など、さまざまな要因が独学を難しくしています。
この項目では、独学でCCNAを目指す際に直面する可能性の高い5つの理由を詳しく解説します。これにより、より効果的な学習戦略を見出す手助けとなるでしょう。
試験範囲が広い
CCNA試験の範囲が広いため、独学での合格は難しいです。
CCNAでは、ネットワークの基礎から高度な知識まで幅広く求められます。公式のCCNA試験ガイドによると、試験範囲は数十項目に及び、特にIPアドレッシングやルーティングの知識は複雑です。
たとえば、IPアドレッシングにはクラスフルとクラスレスの理解が必要で、これを独学で深く理解するのは時間がかかります。
試験範囲が広いことから、独学では合格が難しいといえます。
実践的なスキルが必要
CCNA試験では、実践的なスキルが不可欠です。
ネットワークは理論だけでなく、実際に設定やトラブルシューティングを行う能力が求められます。実際の業務でも、ネットワーク機器の設定が必要になるため、独学ではこれを体験しにくいです。

実践的なスキルが必要なため、独学での合格は難しいといえます。
ネットワーク構築の経験不足
ネットワーク構築の経験が不足していると、合格が難しくなります。
CCNA試験ではネットワークを設計し、構築する能力が求められますが、独学者には実務経験がないことが多いです。経験がないと、問題を解決する力が養えません。

ネットワーク構築の経験不足が、独学での合格を難しくしています。
試験問題が高度
CCNAの難易度は高度で、独学では対応しきれないことが多いです。
試験問題は、ただの知識を問うものだけでなく、応用力や判断力を必要とします。公式の試験サンプルでも、複雑なシナリオが出題されます。
例えば、特定のネットワーク環境におけるトラブルを解決する問題では、単に知識を持っているだけでは解けない場合があります。
高度な試験問題が、独学での合格を難しくしています。
体系的な学習計画が立てにくい
独学では、体系的な学習計画を立てるのが難しいです。
独学で学ぶと、どの分野から手をつけるべきか迷いやすく、重要な知識を見落とす可能性があります。また、独自の計画を立てる際に参考となる資料が不足しがちです。

体系的な学習計画が立てにくいため、独学での合格は難しいと言えます。
CCNAの勉強方法
それでも独学で合格したい方向けに、私が独学で合格した勉強方法を紹介したいと思います。
あくまで一つの成功事例として知っていただければと思いますが、皆さんと同じように実務未経験からキャリアをスタートさせたので、再現性は高いと思います。
勉強ステップは下記の通り。
ステップ1で基礎を身に付け
ステップ2で基礎~応用レベルのインプットを行い
ステップ3でアウトプットします。
ステップ4は無理にする必要はありません。
ステップ1:CCNAの基礎から学べる本

筆者が購入した書籍
ネットワーク未経験の方がCCNAの学習を始める際には、基礎を学べる入門書が最適です。この本は、試験対策の導入として役立ち、ネットワークの基礎知識をしっかり身につけられます。
CCNAはネットワークの知識があることを証明する資格ですが、全くの未経験者にとっては内容が難しく感じられることがあります。このため、試験範囲を網羅する前に基礎を押さえられる入門書を読むことは、効率的な学習につながります。
また、このような導入書はCCNAの基本概念をわかりやすく解説しているため、専門用語に慣れるのにも役立ちます。

ネットワーク未経験の方には、まずこのような基礎学習の書籍で土台を築くことが重要です。これにより、CCNA試験対策が効率的に進み、学習のステップアップがしやすくなります。
ステップ2(無料):まさるの勉強部屋

画像出典元:Youtube
まさるさんのYouTubeチャンネル「まさるの部屋」は、実務に即した形でCCNAを学習できる非常に効果的な教材です。パケットトレーサーを使ったシミュレーションと、まさるさんが提供する課題ファイルを利用することで、実践的に学ぶことができ、試験対策にも大いに役立ちます(詳しくはステップ4でお話しします)
まさるさんの動画チャンネルでは机上の理論だけでなく、現場での実務経験をもとに学習できる点が大きな特徴です。ただ、パケットトレーサーを使用せずとも、講義動画としても素晴らしいので、無料で動画学習をしたい方は、まさるの勉強部屋をおすすめします。
ステップ2(有料):CCNA完全未経験からの合格講座(完全版)を視聴

画像出典元:ウズウズカレッジ
CCNAを完全未経験から合格するためには、株式会社UZUZが提供する有料動画コンテンツ「CCNA完全未経験からの合格講座(完全版)」が非常に効果的です。視覚と聴覚を使った学習方法は、書籍よりも学習定着率が高いため、学習効率が向上します。
学習方法によって定着率に大きな差が出ることは広く知られています。アメリカの研究機関によって発表されたラーニングピラミッドによると、書籍での学習は10%、視聴覚による学習は20%の定着率となります。
動画学習は視覚と聴覚の両方を使うため、理解が深まりやすく、モチベーションの向上にも繋がります。

動画学習は、書籍だけの学習に比べて圧倒的に分かりやすく、学習効率が高いです。
特に、株式会社UZUZのCCNA完全未経験からの合格講座(完全版)は、視覚と聴覚を活用した内容で、学習の理解度とモチベーションを向上させるため、CCNA合格を目指すには非常に効果的な教材と言えます。
動画はudemyで見れるので、興味のある方は下記の記事からお願い致します。
ステップ3:ping-tで問題演習

画像出典元:Ping-t
インフラエンジニアにとって、Ping-tはCCNAをはじめとするインフラ資格試験の対策に非常に効果的なオンラインプラットフォームです。特に、問題演習を繰り返すことで、実践的な知識と問題解決能力を養うことができます。
Ping-tは常に最新の問題が更新されており、書籍で学んだ知識を定着させるための実践的な演習に最適です。

[caption id="attachment_2342" align="aligncenter" width="1065"] Ping-tプレミアムコンテンツ購入履歴[/caption]
Ping-tは、CCNAの問題演習において非常に役立つプラットフォームです。無料会員で始め、進捗に合わせて有料会員に移行することで、効率的に学習を進めることができ、合格に向けた確かな力をつけることができます。
Ping-tの使い方は、CCNAをPing-tだけで合格する方法をご覧ください。
CCNA 完全合格テキスト&問題集(通称 白本)で問題演習
[caption id="attachment_1243" align="aligncenter" width="1638"] 筆者が購入した書籍[/caption]
通称「白本」はテキストと問題集がセットになった参考書です。インプットとアウトプットを1つの参考書で終わらしたい方は、白本での学習をおすすめします(基本的にインプットとアウトプットは別々の学習教材を使用したほうがいいです)
「白本」は試験範囲を全て網羅しており、非常に詳細な内容を学ぶことができます。
そのため、基礎を固めた後に進むべき教材ですが問題数が多く、難易度が高いため、学習者によっては挫折することもあります。適切な方法で進めないと、効果的な学習にならない可能性があります。
[st-kaiwa1]例えば、まずは「CCNAの基礎から学べる本」で基本的な理解を深め、その後に「白本」に移行するのが一般的な勉強法です。しかし、「白本」は内容が難解であるため、やはり動画コンテンツを併用することをお勧めします。
詳しい白本の使い方については、CCNA対策で有名な白本の使い方をご覧下さい。
ステップ4:パケットトレーサーでシミュレーション演習
CCNAは実機なしで対策は可能です。パケットトレーサーという無料の仮想シミュレーションツールを使うことで、自宅でネットワーク機器を設置することなく、実際の構築作業を体験できます。
これにより、コマンドの入力やネットワーク機器の設定を体で覚えることができ、学習の定着率が高まります。

このような環境が整っていることで、初学者でも効率よく学習を進めることができます。私自身も、まさるさんの課題ファイルを使用して復習を重ね、学習効果を実感しています。
「まさるの部屋」の動画コンテンツとパケットトレーサーの使用は、CCNA学習を実務に即した形で効率よく進めるための最適な方法です。
初心者や再学習者には、現場で必要とされるスキルを体験的に学べるため、大変お勧めの勉強方法です。
筆者の独学合格体験談
筆者は独学8カ月で合格しました。勉強方法は、先ほど紹介したCCNA勉強方法をそっくりそのまま実践しました。
私は短期集中での詰込みで勉強できるタイプではありません。集中力も持続しない方なので、長期的にダラダラと勉強していました。
さらに、勉強をできるタイプでもありません。中学時代は内申点がよかったので、偏差値60の高校に推薦で入学しました。しかし、高校時代は全くと言っていいほど勉強せず、1浪の末に関西の中堅私立大学に入学しました。
そんな努力が苦手な私の唯一の取り柄は、継続することでした。CCNAも勉強を開始してから合格するまで、1日も休まずに勉強をつづけました。
私の勉強時間ですが、
日勤の日⇒30分~1時間
夜勤の日⇒1~2時間
休日⇒1~3時間
くらいだったと思います。
控えめに言わなくても、努力できるタイプではないことが分かると思います。
そんな私でも、コツコツ継続することで合格をつかみ取りました。
ITSSから考えるCCNAの難易度
CCNAは、ITSS(ITスキル標準)においてレベル2に分類される試験です。これは、基本的なネットワークの知識と実際の設定スキルが求められるレベルであり、初心者にとっては少し難しく感じることもありますが、しっかり学習すれば十分に合格可能な試験です。
ITSSは、日本のIT業界におけるスキルレベルを7段階で定義した基準です。CCNAが該当するレベル2は、「基本的な実務ができる」ことを意味し、ネットワークの基礎知識だけでなく、ルーターやスイッチの設定、トラブルシューティングが求められます。つまり、単に暗記するだけではなく、実践的なスキルも必要になるため、初心者には少しハードルが高いと感じるかもしれません。

単に「IPアドレスとは何か?」を知っているだけでは対応できません。このため、実際の機器やシミュレーションツールを使って学習することが、試験対策としてとても効果的です。
CCNAの難易度は、ITSSのレベル2に相当し、基礎知識だけでなく実践的なスキルも必要になります。最初は難しく感じるかもしれませんが、しっかりとした学習計画と実践的なトレーニングを積めば、初心者でも十分に合格できる試験です。
この項目の詳細は、CCNAの難易度が上がった理由をご覧ください。
Ping-tだけで問題演習は足りるのか?
たまに、Ping-tだけで問題演習は足りるのか?という質問を受けます。私の意見としては、Ping-tを徹底的にやりこむだけで十分だと考えています。
ただ、Ping-tよりも難易度の高い問題を解いて、確固たる自信をつけたい方は「黒本」の使用をお勧めします。
黒本は白本と違い、問題演習に特化した学習教材です。特化している分、難易度は高めです。
先ほど紹介したステップ1もしくはステップ2からステップ3を挟まずに黒本に移行すると、あまりにもの難しさに挫折をしてしまうので、CCNA対策で有名な黒本の使い方を参考にしてください。
独学合格は絶対に無理なのか?
ここまで、独学でのステップを解説しました。しかし、それでも独学でCCNA合格は絶対に無理だという意見もあります。
実際、独学でCCNAの合格を目指す際に直面する最大の課題の一つは、分からない単元があったときに、聞ける人がいないことです。CCNAの受験者数は多くはないですし、基本情報技術者試験のような国家資格ではありません。
私も学習途中で何度もくじけそうになりました。動画教材や会社にいる有識者、ネットでググったりなどでカバーしていましたが、CCNA対策に詳しい人はいなかったので、苦労しましたね。
この問題を解決するための効果的な方法が、プロによる指導を受けることです。CCNA対策のプロからの支援があれば、合格率は飛躍的に高まります。
詳しくは下記の記事で紹介していますが、CCNAを確実に取得してから転職するのであれば、政府からの支援も合わせて受けておくべきでしょう。
まとめ
独学でCCNAを目指すことには多くの挑戦が伴います。特に、試験範囲の広さや実践的なスキルの不足、高度な問題形式に対処するためには、しっかりとした学習戦略が必要です。
質の高いインプットが不足すると知識が断片的になり、理解が深まらず、試験の合格が遠のいてしまいます。しかし、独学であっても適切な教材や方法を選ぶことで、十分に合格の可能性を高めることができます。
例えば、視覚と聴覚を活用した動画教材は、内容の理解を助け、実践的なスキルを身につけるのに非常に効果的です。これにより、理論だけでなく実際の設定やトラブルシューティングの技術も学ぶことができます。
また、模擬試験やシミュレーションツールを使うことで、試験形式に慣れ、自信を持って本番に臨むことができます。
最終的に、CCNAの合格は単なる資格取得ではなく、あなたのキャリアに大きな価値をもたらします。自分を信じ、適切な学習方法を取り入れて、目標達成に向けて一歩踏み出しましょう。
あなたの努力が実を結ぶ日が必ず訪れると信じています。