インフラエンジニア転職

インフラエンジニア需要増加の5つの理由を具体的数字で解説します

2025年2月1日

インフラエンジニア需要増加の理由

 

この記事で解決できる疑問や悩み

  • インフラエンジニアの将来性は?
  • スキルアップや資格取得の必要性を知りたい
  • 他職種との需要の違いを知りたい

この記事ではインフラエンジニアの需要について、深く掘り下げて考えていきたいと思います。

芯
2022年より、私は現役のインフラエンジニアです。業界に身を置くものとして、需要が伸びているのは感じています。

この記事を最後まで読むことで、インフラエンジニアの需要が伸び続けている理由を、深く理解することができます。そして、あなたが職種選択の判断で、迷うことはなくなるでしょう。なぜなら、この記事にたどり着いた方は、少なからずインフラエンジニアに興味があり、需要が伸びている理由を信頼性の高いデータを元に、お話ししているからです。

インフラエンジニアの需要が伸びている科学的根拠

インフラエンジニアの需要は、急速に成長しています。その背景には、デジタル化の進展や企業のIT投資の増加、さらには新たな技術の導入が関係しています。

インフラエンジニアの需要が伸びている科学的根拠

この項目では、インフラエンジニアの需要が伸びている理由について、科学的根拠を基にした5つの要因を解説します。

クラウドコンピューティング市場の急速な拡大

クラウドコンピューティング市場は年々急速に拡大しており、この成長はインフラエンジニアの需要を押し上げています。

Forutune Business Insigthsの報告によると、クラウドコンピューティング市場は、2024年の6,762億9,000万ドル(約100兆円)から2032年には2兆2,915億9,000万ドル(約340兆円)に成長する見込みです。これは、たった8年間で約3.4倍になるペースで、年間平均成長率(CAGR)は16.5%と予測されています。(参考:Fortune Business Insigths

世界におけるクラウド市場の推移

Fortune Business Insightsとは?

Fortune Business Insightsは、企業や組織が戦略を立てる際に役立つ、詳しい市場調査やデータ分析を提供するリサーチ会社です。簡単に言えば、「世界中のビジネス動向を研究して教えてくれる会社」です。

このような急激な成長の背景には、企業が自社のデータやアプリをより効率的に管理しようとしている動きがあるのです。

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クラウドを使ったシステムは、まるで「レンタル倉庫」のようなものです。企業が昔ながらの倉庫(オンプレミス)を建てる代わりに、必要なときだけ好きなサイズの倉庫(クラウド)を借りられる仕組みです。

例えば、Netflixのような動画配信サービスは、利用者が増える時間帯だけクラウドの容量を増やし、利用者が減ると容量を小さくしてコストを節約しています。

さらに、災害が発生してデータセンターが物理的に使えなくなった場合でも、クラウドを使えば他の場所から簡単にデータを復旧できます。これがクラウドの「柔軟性」と「安全性」が評価されている理由です。

このように、クラウドコンピューティングの市場が成長することで、システムを設計・運用するエンジニアが必要とされます。これからも多くの企業がクラウドを導入するため、インフラエンジニアの仕事はますます増えていくでしょう。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進

多くの企業がデジタル技術を活用して働き方やサービスを効率化する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を進めており、これに伴いインフラエンジニアの重要性が高まっています。

経済産業省の報告によれば、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、ビッグデータを活用することで効率化を目指す企業が増加しています。これらの技術を支えるIT基盤の整備が必要であり、DXの推進によりIT人材の需要が大きく伸びています。(参考: 経済産業省

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DXを進める企業は、まるで「古い地図を使って迷路を攻略していた探検家」が「GPSを手に入れて効率的にゴールを目指す」ような変化を遂げています。

例えば、大手スーパーのイトーヨーカ堂では、従来の紙を使った在庫管理をやめ、AIを導入した在庫システムを構築しました。この結果、売り切れや過剰在庫を減らし、店舗の利益を向上させることに成功しています。

このようなシステムを動かすには、AIが動くための「道」(ネットワーク)や「駐車場」(サーバー)を整備する必要があります。これを担当するのがインフラエンジニアです。

DXは企業にとって効率化や利益向上の鍵となっています。この動きを支えるインフラエンジニアの仕事は、これからますます重要になるでしょう。DXを進める企業が増えるほど、エンジニアの活躍の場も広がります。

サイバーセキュリティの重要性増加

インターネットを利用する機会が増える中で、サイバー攻撃の脅威も拡大しています。そのため、私たちを守るための「サイバーセキュリティ」がますます重要になっています。

サイバー攻撃の件数は年々増加しています。たとえば、Cybersecurity Venturesの報告によると、2023年には1分間に約328件ものサイバー攻撃が発生していると報告されています。これにより、世界全体の被害額は年間8兆ドル(約1,200兆円)を超えるとされています(参考: Cybersecurity Ventures)。

世界におけるサイバー攻撃の被害

Cybersecurity Venturesとは

Cybersecurity Venturesは、世界のサイバーセキュリティに関する市場調査や分析を行うリサーチ会社です。同社の主な役割は、サイバーセキュリティ業界の動向を調査し、それをもとにしたレポートや予測を提供することです。

企業や政府、セキュリティ専門家が、現在の脅威や将来の課題を理解し、対策を講じるのに役立つ情報を発信しています。

さらに、企業の90%以上が一度はサイバー攻撃を受けた経験があると回答しており、このリスクがあらゆる業界で広がっていることがわかります。

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サイバーセキュリティは、まるで「お城の守り」と同じです。昔のお城には、外からの侵入者を防ぐために堀や頑丈な門がありました。それと同じように、サイバーセキュリティはデータを守る「見えない堀」や「デジタルの門」を作るものです。

たとえば、大手企業のソニーが過去に大規模なハッキング被害に遭い、社員や顧客の個人情報が流出しました。この事件では、多額の補償費用や信用の低下が問題となりました。

2014年11月24日に発生したソニー・ピクチャーズ エンタテインメントへのハッキング事件(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントへのハッキングじけん)は、同社関係者間での電子メール、従業員の個人情報、未公開の映画本編のコピーといった様々な情報の流出を引き起こした

引用元:Wikipedia

しかし、その後、厳しいセキュリティ対策を導入することで、被害を未然に防げる仕組みを作り上げました。こうした例からも、セキュリティがいかに重要かがわかります。

私たちが安全にインターネットを使い続けるためには、サイバーセキュリティが欠かせません。サイバー攻撃の脅威が増える中で、セキュリティ対策は「デジタル社会を支える見えない盾」として、ますます求められています。

エッジコンピューティング市場の成長

エッジコンピューティングは、これからますます重要な技術として成長しています。これは、データをすぐに処理するために、インターネットの「端っこ」で計算を行う仕組みだからです。

エッジコンピューティングとは

エッジコンピューティングは、情報処理を「データが生まれた場所」で行う技術です。これをもっとわかりやすく言うと、エッジコンピューティングは「現場で即決する警察官」のようなものです。

通常、情報(データ)は一度、遠くの警察署(クラウド)に送られてから処理されます。しかし、もし警察官が現場で直接犯罪を見てすぐに対処できたら、状況が迅速に解決しますよね。

エッジコンピューティングでは、データも「現場」で処理されるので、反応が早く、無駄なやり取り(通信)の時間やコストも削減できるのです。

エッジコンピューティング市場は急速に拡大しており、2023年には約40億ドル(約5,800億円)の規模があり、2028年にはその規模が4倍近くの150億ドル(約2兆円)に達すると予測されています。これは、企業がリアルタイムでデータを処理したいという需要が増えているためです(参考: Grand View Research)。

エッジコンピューティング市場の推移

データの処理をクラウドの中心ではなく、ネットワークの「端っこ」で行うことで、遅延を減らし、即座に反応できるようになるからです。

Grand View Researchとは

Grand View Research(グランドビュー・リサーチ)は、市場調査と分析を専門に行う会社です。世界中の業界や市場に関するデータを集め、トレンドや予測を提供します。ビジネスや投資家が市場の動向を理解し、将来の戦略を立てるために役立つ情報を提供している、いわば「市場の案内役」のような存在です。

エッジコンピューティングを使うと、例えば自動運転車が便利に動きます。自動運転車は、周りの状況を瞬時に判断しなければなりません。このため、すぐに反応できる「頭脳」が車の中に組み込まれています。これがエッジコンピューティングです。

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車は、インターネットを通じてデータを送るのではなく、車内でそのデータを処理して、素早く判断を下すことができるのです

また、工場で使われるロボットが製品を作るとき、リアルタイムで機械の状態を監視し、問題があればすぐに修正することが求められます。このような場合、エッジコンピューティングが必要です。クラウドに送ってから処理するよりも、すぐ近くで処理した方が効率が良いためです。

エッジコンピューティングは、データをすばやく処理できるため、今後の技術革新には欠かせない存在になります。これにより、さまざまな分野でより便利で効率的なサービスが提供されるようになります。

IT人材不足の深刻化

現在、IT技術を使える人材が不足しており、この問題はますます深刻になっています。これは、インターネットやデジタル技術の進化に対応できる人が足りないためです。

日本の経済産業省によると、IT人材の不足は今後も続くと予測されています。特に、2025年には約79万人のIT人材が不足する可能性があり、この人手不足は企業や社会全体に大きな影響を与えるとされています(参考: 経済産業省 2021年報告書)。

インフラ需要

出典元:経済産業省

そのため、デジタル化が進む中で、IT人材の供給が追いつかない状況が続いています。

最近多くの企業が「オンライン化」や「クラウド化」を進めています。しかし、これらの技術を使いこなせるエンジニアが足りず、計画が遅れたり、システムに問題が起きたりすることがあります。

たとえば、大手企業が新しいシステムを導入しようとしたとき、必要なエンジニアがいなかったため、プロジェクトが延期になったり、システムにバグが残ったりしました。これはまるで、たくさんの本を整理しようとしたのに、本棚が足りない状態です。

また、クラウドコンピューティングやAI(人工知能)といった高度な技術を活用するためには、特別な知識やスキルが必要ですが、そのための教育を受けた人が十分に育っていません。これもIT人材不足の一因です。

IT人材不足は、デジタル技術の発展とともにますます深刻になっています。企業が新しい技術を導入したり、成長を続けるためには、今後ますます多くのIT人材を育成し、確保する必要があります。

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IT人材不足を、まるで「お弁当を作るのに、十分な食材が揃わない状態」に例えることができます。材料(IT人材)が足りないと、おいしいお弁当(デジタル技術の活用)を作ることができないというわけです。そのため、材料を増やすために教育や支援が重要だといえます。

現役インフラエンジニアがおすすめするインフラ系資格

インフラエンジニアとしてキャリアを積むためにおすすめの資格は、「CCNA」と「LPIC」です。これらの資格は、インフラの基礎や実践的なスキルを学ぶために非常に役立ちます。

インフラエンジニアの仕事は、ネットワークやサーバー、セキュリティなど、非常に広範な知識を必要とします。CCNAは、ネットワークの基礎をしっかり学べる資格で、世界中で多くの企業が重視しています。

また、LPICは、Linuxのシステム管理や運用を学ぶ資格で、サーバー管理に必要なスキルを身につけるのに役立ちます。どちらも、現場で即戦力となる知識を提供してくれます。

たとえば、CCNAを取得すると、ネットワークの設計や構築、トラブルシューティングに必要な基本的なスキルを習得できます。

これにより、ネットワーク機器の設定や管理がスムーズにできるようになります。現場でネットワークの不具合を修正する際には、この資格で学んだ知識が非常に役立ちます。

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私はCCNAから取得しました。

また、LPICではLinuxを使ったサーバーの管理や運用の知識が身につきます。Linuxは多くの企業のサーバーで使用されているため、この資格を持っていると、企業内で重要な役割を担えるチャンスが増えます。

たとえば、Webサーバーやメールサーバーの管理をする場合、LPICで学んだ知識が実際に役立ちます。

インフラエンジニアとしてのキャリアをしっかりと築くためには、CCNAやLPICのような実践的な資格を取得することが大切です。これらの資格は、現場で即戦力となる知識を提供してくれるため、将来的なキャリアアップにも繋がります。

インフラエンジニアが取得を推奨する資格について、インフラエンジニアが資格取得する際の最適な順番で深く掘り下げています。ぜひ、ご覧ください。

インフラエンジニアと開発系エンジニアの需要の違い

インフラエンジニアと開発系エンジニアの需要には違いがあります。インフラエンジニアは、システムやネットワークがスムーズに動くように「土台」を作る仕事が多く、安定的に需要があります。

一方で、開発系エンジニアは、新しいソフトウェアやアプリケーションを作る仕事で、特に新技術が登場するたびに需要が高まります。

インフラエンジニアは、企業のネットワークやサーバーを支える重要な役割を担っています。ネットワークやサーバーは、どんな企業でも必ず必要なものであり、その安定性が求められます。

経済産業省によると、ITインフラの整備や運用は、全ての産業で需要が増えていると報告されています(参考: 経済産業省 2021年報告書)。

一方、開発系エンジニアは、特に新しいソフトウェアやアプリの開発に関わり、技術の進化や市場の変化に応じて需要が増減します。

例えば、インフラエンジニアは、企業がデータセンターやクラウドサービスを利用する際、ネットワークの設定やサーバーの監視を行います。これにより、企業がデータやシステムにアクセスできるように支えています。

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例えば、ある企業がリモートワークを導入したとき、インフラエンジニアは安全なネットワークを構築して、社員がどこからでも仕事をできるようにするのです。

開発系エンジニアは、例えばスマートフォンアプリやウェブサイトを作ります。新しいアプリが登場するたびに、それに対応する開発者が必要です。

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例えば、ゲームの開発やオンラインショップの構築など、ユーザーが使う「モノ」を作る仕事です。特に、AIやブロックチェーンのような新技術が登場すると、それを活用できる開発者の需要が急増します。

インフラエンジニアと開発系エンジニアは、それぞれ異なる役割と需要があります。インフラエンジニアは安定した基盤を提供する仕事であり、開発系エンジニアは新しいサービスや技術を作り出す仕事です。

どちらも重要な役割を果たしており、状況に応じて需要が変わることを理解することが大切です。

インフラエンジニアと開発系エンジニア、どっちの道を進んだらいいか悩む方は、インフラエンジニアと開発エンジニア、どっちが合うかの判断基準でも深く掘り下げています。

インフラエンジニアがフリーランスとして働く需要はあるのか?

インフラエンジニアがフリーランスとして働く需要は確実にあります。企業は柔軟で専門的なスキルを求めており、フリーランスとして活躍するチャンスが増えています。

現在、クラウド技術やリモートワークの普及により、企業が外部の専門家に仕事を依頼するケースが増えています。フリーランスのインフラエンジニアは、プロジェクト単位で働くことができ、企業にとっては必要な時に必要なスキルを提供してもらえるため、非常に魅力的な存在です。

実際、Linkedlnの2023年の調査によると、IT業界のフリーランス市場は拡大しており、インフラエンジニアのフリーランスとしての需要も高まっています(参考: LinkedIn)。

例えば、ある企業が新しいクラウドインフラを導入しようとしたとき、内部のスタッフだけでは対応しきれない場合があります。その時、フリーランスのインフラエンジニアが特定の技術を持っていることで、プロジェクトが円滑に進行することができます。

また、セキュリティ強化やネットワーク設計のような専門的な分野でも、フリーランスが活躍しています。

インフラエンジニアはフリーランスとして働く需要が確実に存在し、特に専門的なスキルを持つ人には多くのチャンスがあります。自分の技術を活かし、柔軟な働き方をしたいインフラエンジニアにとって、フリーランスは魅力的な選択肢となるでしょう。

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フリーランスとして働くインフラエンジニアを、まるで「必要なときに呼べる便利な工具」のように考えてみてください。大きなプロジェクトでは、そのときだけ必要な工具を使うように、フリーランスのインフラエンジニアも企業の要望に合わせて働きます。

まとめ

インフラエンジニアの需要は、デジタル化やクラウドサービスの普及により急速に高まっています。企業はネットワークやサーバーの運用・管理を外部の専門家に依頼するケースが増えており、インフラエンジニアの役割はますます重要になっています。

今後も技術の進化に伴い、需要は継続的に増加するでしょう。インフラエンジニアとしてのスキルを身につけ、キャリアをステップアップさせたい方は、今すぐ学び始めることが大切です。

あなたもこの成長分野で活躍するチャンスを掴みましょう!

 

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  • この記事を書いた人
芯

2022年、営業からインフラエンジニアへ転職。ホワイトSES 企業にて就業中。大手通信会社のネットワーク回線の運用監視保守や売上高1兆円超え企業の業務システムの運用保守を経験。ネットワーク寄りのインフラエンジニアです。保有資格:CCNA。CCNP勉強中

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