インフラエンジニアライフ

インフラエンジニアの学習ロードマップ完全ガイド【未経験向け】

2024年10月8日

インフラエンジニア学習ステップ

 

この記事で解決できる疑問や悩み

  • インフラエンジニアになるための学習ステップを知りたい
  • 必要な技術・スキルセットを知りたい
  • おすすめの教材・学習リソースを探している

「インフラエンジニアになりたいけど、何から勉強すればいいんだろう?」そんな不安や疑問を抱えていませんか?

 

未経験だからこそ、最初の一歩が大きなハードルに感じるものです。

芯
私も未経験からスタートしました。仕事柄、様々なインフラエンジニアと会うので、参考にしてください。

でも安心してください。この記事では、あなたが迷わずに始められる勉強法や、未経験でもスムーズに進めるコツを紹介します。

スキルを着実に身につけ、憧れのエンジニアとしての未来へ、一緒に一歩踏み出しましょう!

最初は一つだけ選択した方が良い理由

最初に一番大切なことを伝えます。それは、未経験からスタートする場合、勉強する技術領域は一つに絞りましょう。

インフラエンジニアとしての学習を始める際、一度に多くの技術を学ぶのではなく、最初は一つの領域に集中することが重要です。

なぜなら、基礎をしっかり固めることで理解が深まり、挫折しにくく、効率的にスキルを習得できるからです。

最初は一つだけ選択した方が良い理由

あれもこれも手を出しすぎて、中途半端な人材になってしまった人をたくさん見てきたので、一つの技術に絞るべき5つの理由について詳しく解説します。

集中力を高める

一つの技術に集中して学ぶことで、より効率的にスキルを身に付けることができます。

なぜなら、複数のことを同時に学ぼうとすると注意が分散し、学習効率が下がるという研究がありるからです。特に技術分野では、一つの技術を深く理解するためには時間と集中が必要です。すべてを一度に学ぼうとすると、どの技術も中途半端に終わりがちです。

芯
私は最初ネットワークを勉強しました。配属先でネットワークを中心に取り扱うからという理由でしたが、あれもこれも手を出さなくてよかったと思います。

一つの技術に集中することで、理解が深まり、学習の効率が上がります。

基本をしっかり固められる

一つの技術に絞って学ぶと、その技術の基礎をしっかり固めることができます。

技術の基礎がしっかりしていると、将来新しい技術を学ぶ際に、その基礎が活かされます。例えば、ネットワークの資格を一つを習得することで、他の技術領域も学びやすくなります。これは、基本的な考え方やロジックが似ているためです。

芯
配属されて業務と並行をしてCCNAの勉強を開始しました。CCNAで得た知識は業務の基礎知識とも通じていました。

一つの技術の基本をしっかり学ぶことで、他の技術を学ぶ際の土台となります。

挫折しにくい

最初に一つの技術に集中すると達成感を得やすく、挫折しにくくなります。

未経験でインフラエンジニアはやめとけ」でも解説していますが、インフラエンジニアには継続した勉強は必要です。限られた時間の中で、全ての技術領域を勉強するのは不可能ですよね。挫折しない為の考え方は重要です。

理由として、学び始めたときに目標を達成できると、自信がつき、学習を続けるモチベーションが高まります。複数の技術を同時に学ぼうとすると、進展が見えにくく、途中で挫折してしまう可能性が高くなります。

芯
ネットワークの現場を経験した後、サーバーとデータベースも取り扱う現場に異動になりました。結果、範囲が広すぎて、挫折してしまったので、数年間は一つの領域に絞った方がいいと思います。

一つの技術に集中し、小さな成功を積み重ねることで、挫折せずに学習を続けられます。

実践での活用が早い

一つの技術を深く学ぶと、すぐに実務で活かせるスキルを得やすくなります。

技術を深く学ぶことで、現場ですぐに使えるスキルが身につきます。インフラエンジニアは現場での実務能力が重視されるため、特定の技術を早い段階で習得できると、即戦力として評価されます。

芯
ネットワークであれば学習途中でシスコのパケットトレーサーという無料ソフトを使うことが多いです。これは、実務に近い演習が可能なので、実践での活用につながります。

一つの技術を深く学ぶことで、早い段階で実務に役立つスキルを手に入れることができます。

他の技術への応用がしやすい

一つの技術をしっかり学んでおくと、他の技術を学ぶ際に応用しやすくなります。

なぜなら、技術には共通の基礎的な考え方が多くあるからです。例えば、ネットワークの概念やセキュリティの基本は、クラウドやサーバー管理にも共通する部分があります。一つの技術を深く理解していると、他の技術の習得がスムーズになります。

芯
ネットワークの基本を身に付けた後、クラウド系の資格に挑戦する人も多いですね。

一つの技術を習得することで、その知識が他の技術への応用に役立ち、次の学習がスムーズになります。

理由説明
集中力を高める一つの技術に集中することで、深い理解が可能になる
基本をしっかり固められる基礎を固めることで、他の技術習得の土台が築ける
挫折しにくい小さな成功体験を積み重ねることで、モチベーションを維持しやすい
実践での活用が早い早期に実務で活用できるスキルを得ることができ、即戦力として活躍できる
他の技術への応用がしやすい一つの技術が他の技術を学ぶ際の基礎や応用に役立つ

まず一つの技術に集中して学ぶことは、効率的にスキルを伸ばし、将来の学習や実務において大きなメリットをもたらします。

未経験からインフラエンジニアになるために勉強すべき5つの内容

未経験からインフラエンジニアを目指すには、効果的な学習計画が重要です。基礎的な技術から実践的なスキルまで、必要な知識は多岐にわたります。

この項目では、初心者でも効率的にインフラエンジニアとしてのスキルを身につけるために、学習すべき5つの重要な内容を紹介します。

インフラエンジニアになるために勉強すべき5つの内容

これらを習得することで、着実にエンジニアとしての第一歩を踏み出せるでしょう。まずは、どれか一つに絞ってくださいね。

ネットワーク基礎知識

ネットワークの基礎知識は、インフラエンジニアとして最も重要なスキルです。ネットワークがなければ、コンピューター同士が情報をやり取りすることができません。

なぜなら、インフラエンジニアはサーバーやコンピュータ間の通信環境を構築・維持します。これには、ネットワークの仕組みやTCP/IP(コンピュータ間の通信を制御するルール)やDNS(インターネット上で使われる「電話帳」などの知識が必要だからです。

実際に、企業のITシステムの障害の約20%はネットワークに関するトラブルが原因と言われています。このため、ネットワークの基本を理解することは、トラブルを未然に防ぐためにも欠かせません。

例えば、ある会社が新しいオフィスを開設する際、多くのコンピュータがネットやファイルサーバーにアクセスする必要がありますが、ネットワーク設定が不備だと、ファイル共有やメールが使えなくなります。これを防ぐために、TCP/IPの設定やサブネット構築が重要です。

ネットワークの基礎知識を学ぶことは、インフラエンジニアとしての土台を築く第一歩です。

インフラエンジニアとネットワークエンジニアの違いもご覧ください。

Linuxサーバーの操作と管理

Linuxは多くの企業のサーバーで使われており、その操作と管理方法を学ぶことは、インフラエンジニアにとって必須です。

理由として、Linuxは高い安定性とセキュリティを持ち、サーバー環境に広く採用されています。2023年には、全世界のサーバーの約70%がLinuxで稼働しており、基本操作や管理スキルはサーバーメンテナンスやトラブル対応に不可欠です。

例えば、Linuxサーバーでウェブサイトの問題が発生した場合、Linuxコマンドで原因を特定し修復するスキルが必要です。不適切なファイルシステムや権限管理は、データ流出やシステムダウンのリスクを高めます。

Linuxの基本操作やサーバー管理スキルを学ぶことは、サーバーの安定運用やトラブル対応に欠かせません。

クラウドコンピューティング

クラウドの知識は、現代のインフラエンジニアにとって必須であり、クラウド環境の操作ができると多くの企業で即戦力として活躍できます。

多くの企業がAWS、Azure、Google Cloudなどのクラウドサービスを利用しています。クラウドは物理的なサーバーやストレージを必要とせず、コスト削減やスケーラビリティに優れています。クラウド市場は毎年10%以上成長し、企業の導入が進んでいます。

急成長するスタートアップが物理サーバーで対応できない場合、クラウドなら数クリックでサーバーやストレージを追加できます。クラウドの設定・管理ができるエンジニアがいれば、柔軟に成長に対応できます。

クラウドの知識を身につけることで、より効率的なシステム運用とコスト削減が可能になります。

クラウドの詳しい内容は、インフラエンジニアにおけるクラウドの今後の展望をご覧ください。

セキュリティの基本

セキュリティの知識はインフラエンジニアにとって必須のスキルであり、システムの安全性を確保するために重要です。

なぜなら、サイバー攻撃やデータ漏洩のリスクが高まる中、インフラエンジニアは安全なシステム環境を構築する必要があるからです。ファイアウォールやSSL/TLSは防御に不可欠で、セキュリティ事故の平均コストは数千万円に達するため、対策は経済的にも重要です。

例えば、銀行システムのサーバーではセキュリティが不十分だと、ハッカーによる不正アクセスで顧客情報が盗まれる危険があります。適切な対策により、リスクを防ぎ、顧客の信頼を守れます。

セキュリティの基礎を学ぶことは、システムの安全性を守るために不可欠です。

仮想化技術

仮想化技術は、システムの効率的な運用やコスト削減に貢献し、インフラエンジニアの重要なスキルの一つです。

理由として、仮想化技術により、一台の物理サーバーで複数の仮想サーバーを運用し、効率的かつ柔軟に管理できます。企業はVMwareやHyper-Vでコストを抑え、DockerやKubernetesを使ってアプリケーションの移動や拡張も容易に行えます。

大手通販サイトは年末年始のセールでアクセスが急増しますが、仮想サーバーやコンテナで一時的にリソースを増やすことで、サーバーダウンを防ぎ、売上減少のリスクを回避できます。

仮想化技術を習得することで、システムの効率性と柔軟性を高めることができます。

スキル重要性具体的な内容
ネットワーク基礎知識★★★★★TCP/IP、DNS、サブネットなど
Linuxサーバー管理★★★★★基本操作、ユーザー管理、シェルスクリプト
クラウドコンピューティング★★★★☆AWS、Azure、Google Cloudなど
セキュリティ★★★★☆ファイアウォール、SSL/TLS、暗号化
仮想化技術★★★★☆VMware、Docker、Kubernetesなど

これらのスキルを順番に学ぶことで、インフラエンジニアとしての基礎を固め、より高度な課題に対応できるようになりますが、基本的には業務に関係する技術を優先で良いと思います。

全てを同時並行で身に付けようとすると、ほぼ間違いなく挫折するので、優先順位を決めて勉強してくださいね。

未経験におすすめのインフラ勉強方法5選

未経験からインフラエンジニアを目指すには、効率的な学習方法を選ぶことが大切です。基本的な技術を習得しつつ、実践的なスキルを身に付けることで、着実にステップアップできます。

未経験におすすめのインフラ勉強方法5選

ここでは、インフラの基礎を効率よく学び、実務に役立つスキルを養うための、未経験者におすすめの勉強方法を5つ紹介します。

Linuxの基本操作を学ぶ

インフラエンジニアとしての第一歩は、Linuxの基本操作を学ぶことです。多くのサーバーがLinuxで動いているため、これを理解することは必須です。

理由として、Linuxはインフラの基礎を学ぶために重要です。実際、世界のサーバーの約90%がLinuxを使用しているとされています。Linuxのコマンド操作に慣れることで、サーバーの管理や設定ができるようになります。

芯
LinxはLPIC-1やLinuC レベル1の資格取得を目標に勉強するのがおすすめです。勉強途中でLinuxの基本操作を学べます。

Linuxの基本操作を習得することで、インフラエンジニアとしての土台が築けます。

ネットワークの基礎を理解する

ネットワークの基礎を理解することは、インフラエンジニアにとって必要不可欠です。ネットワークがどのように機能するかを知ることで、システム全体を効率的に管理できるようになります。

ネットワークは、コンピュータ同士をつなぐための基礎的な技術です。Cisco社の「CCNA」資格は、ネットワークの基本を学ぶのに最適であり、企業でも信頼される資格です。こうした基礎知識があると、サーバーやクラウドの管理に応用が効きます。

芯
私はCCNAの勉強を通じてネットワークの基礎を身に付けました。試験範囲はそこそこ広いですが、取得すると評価が上がる数少ない資格の一つです。

ネットワークの基礎をしっかり学ぶことで、インフラ全体を理解しやすくなります。

クラウドサービスを使って実践

AWSやGoogle Cloudなどのクラウドサービスを利用することで、実践的な経験を積むことができます。初心者でも無料枠を使って手軽に学べます。

なぜなら、クラウド技術は現代のインフラ運用に不可欠で、2021年には世界の企業の約90%が採用しているからです。クラウド環境で実践を通じて、最新技術を学び、実務に活かせます。

芯
AWSの無料利用枠を活用して、EC2インスタンスでウェブサーバーを設定する実践的な学習が可能です。これにより、実務で使えるスキルが身につきます。

クラウドサービスを活用して実践経験を積むことで、即戦力となるスキルを得られます。

セキュリティ基礎知識を学ぶ

インフラエンジニアにとって、セキュリティの知識は欠かせません。システムの安全性を確保するために、基礎的なセキュリティ知識を持っていることが重要です。

理由として、現代のIT環境ではサイバー攻撃が増加し、セキュリティ対策が重要です。2021年のサイバー攻撃は前年より17%増えました。基本的なセキュリティ対策(ファイアウォールや暗号化)の理解が求められています。

芯
基本情報技術者試験やCCNAで情報セキュリティなどに関する内容を学べますので、それらの資格取得を通じて勉強するのもいいと思います。

セキュリティの基礎を学ぶことで、サーバーやネットワークを守るスキルが身に付きます。

小規模なプロジェクトに参加する

オープンソースプロジェクトや勉強会に参加して実践的な経験を積むことは、未経験者にとって非常に効果的な学習方法です。

実際のプロジェクトに参加することで、チーム作業や問題解決のスキルが磨け、企業からも評価されやすくなります。GitHubなどのオープンソースプロジェクトに参加することができます。

芯
私は自社で定期的に勉強会が開催されているので、不定期で深く学びたい領域の勉強会に参加しています。

小規模なプロジェクトに参加することで、実務に近い経験を積むことができ、未経験でも確実にスキルを身につけることができます。

勉強方法説明
Linuxの基本操作を学ぶ多くのサーバーで使用されるLinuxの基礎を習得し、サーバー管理に役立てる
ネットワークの基礎を理解するIPアドレスやルーターの基本を学び、インフラ全体の理解を深める
クラウドサービスを使って実践AWSなどを利用して、実際にサーバーを立ち上げて実務に役立つスキルを習得
セキュリティ基礎知識を学ぶファイアウォールや暗号化を理解し、サーバーの安全性を確保する
小規模なプロジェクトに参加するオープンソースや勉強会での実践を通じて、実務に近い経験を積む

インフラエンジニアを目指す未経験者にとって、基礎から実践までのステップをしっかり踏むことで、確実にスキルを習得することができます。

まとめ

インフラエンジニアとしての道を未経験から歩み始めるには、まず基本的な技術を習得することが重要です。Linuxの操作やネットワークの基礎、クラウドの実践的な利用、そしてセキュリティ対策を学ぶことで、インフラ全体を理解する土台が作れます。

最初は一つの領域に集中し、基礎を固めてから他の技術に進むことで、効率的にスキルを伸ばすことが可能です。実際のプロジェクトに参加することで、学んだ知識を実践に生かす機会も増やせます。

一歩ずつ積み上げていけば、確実にスキルは身につきます。大切なのは、焦らずコツコツと取り組むこと。あなたの努力は、必ずエンジニアとしての未来を切り開く力になります。今こそ、一歩を踏み出しましょう!

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  • この記事を書いた人
芯

2022年、営業からインフラエンジニアへ転職。ホワイトSES 企業にて就業中。大手通信会社のネットワーク回線の運用監視保守や売上高1兆円超え企業の業務システムの運用保守を経験。ネットワーク寄りのインフラエンジニアです。保有資格:CCNA。CCNP勉強中

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