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SESと派遣、結局どっちが良い?働き方の違いを現役SEが解説

2024年11月16日

SESと派遣の違い

 

この記事で解決できる疑問や悩み

  • SESと派遣の違いを知りたい
  • どちらが自分に向いているか判断したい
  • 待遇や年収の比較をしたい

この記事では、SESと派遣社員の違いを深く掘り下げて考えたいと思います。

安定した職場でキャリアを築くのか、自由な働き方を楽しむのか、その選択はあなたの人生に大きな影響を与えます。それぞれの働き方には、特有の魅力と課題が潜んでいます。

芯
私はSES企業の社員を務めています。仕事柄、派遣社員の方ともコミュニケーションをとるので、参考になるはずです。

 

派遣社員とSES正社員の違い

「派遣社員」と「SES正社員」は、どちらも企業外で働く形式ですが、働き方やキャリア形成において異なる特徴を持っています。

派遣社員は自分の希望する職種や勤務地を選びやすく、自由な働き方ができる一方、SES正社員は安定した雇用環境の中で幅広いスキルを身に付ける機会が多くあります。

派遣社員とSES正社員の違い

それぞれの違いを詳しく見てみましょう。

雇用主の違い

派遣社員は「派遣会社」に雇用され、SES正社員は「SES企業」に雇用されています。

派遣社員は派遣会社から「必要な時に必要な人材」として派遣されるのに対し、SES社員はSES企業に所属し、SES企業の指示でクライアントのプロジェクトに参加します。

芯
派遣社員は派遣先で直接の上司から指示を受けますが、SES正社員はSES企業の上司の指示でクライアント先で働きます。

派遣社員は「派遣会社」、SES社員は「SES企業」に属し、勤務の指揮系統が異なります。

契約種別によって変わる

ただし、SES企業の正社員でも、クライアントとの契約が「委託」か「派遣」かによって、指示系統は異なります。派遣契約の場合は、クライアントからの指示となります。

私はどちらの経験もありますが、委託の方が働きやすいですね。

業務範囲の制限

派遣社員は業務範囲が決まっているが、SES正社員は柔軟に対応します。

派遣社員は契約で定められた業務しかできないため、新しい仕事が増えにくいですが、SES社員は必要に応じて幅広い業務を担当します。

芯
私はSES正社員なので、自社の許可さえあれば業務の範囲を広げることは可能です。派遣社員だと、そうはいかない場合があるとも聞きます。

派遣社員は契約に基づいた範囲内で業務を行い、SES社員は広い範囲で柔軟に業務に関わります。

派遣社員の実態

とはいえ、実態は派遣社員でも予想だにしない業務を任されたりすることもあります。契約内容に様々な解釈ができるように文言として記載されているのです。

例)〇〇に関する業務全般

契約期間の違い

派遣社員は期間限定の契約が多くSES社員は無期雇用が一般的です。

派遣社員は、特定の期間だけ働く契約が多く、必要に応じて更新されますが、SES社員は企業に所属し続けるため、長期的に働きやすいです。

芯
私はプロジェクトごとにクライアントと契約をしています。仮にプロジェクト規模が小さくなって人員整理を行うことになれば、別プロジェクトへ異動することも可能です。

派遣社員は短期間で契約が終わることがあり、SES正社員は安定した雇用関係を築きやすいです。

SESが生まれた歴史

SESは労働派遣法による規制回避のために生まれた形態だと聞きます。派遣社員だと最長3年までしか同じ企業で働くことができません。SESだとプロジェクト単位で契約をするので、実質的に無期限での契約が可能です。

福利厚生の差

SES社員のほうが福利厚生が充実していることが多いです。

派遣社員は契約が一時的なことが多いため、福利厚生の内容が限られます。一方、SES正社員は無期雇用のため、正社員向けの手厚い福利厚生が提供されます。

芯
私であれば資格費用手当、病気時の付加給付金、各種チケット割引サービスの利用、某オンデマンドサービスの利用、某学習サイトの利用などがあります。

SES正社員は福利厚生の面でより安定しており、家族がいる場合なども安心して働きやすい環境が整っています。

キャリアパスの違い

SES正社員のほうが長期的なキャリアアップがしやすいです。

派遣社員はプロジェクトごとの勤務になるため、スキルを深める機会が限られますが、SES正社員は継続的にスキルを磨き、キャリアアップが期待できます。

芯
派遣社員が毎回異なる仕事をする一方、SES社員はIT分野で技術を深めたり、新しい資格を取得したりするチャンスが多くあります。

SES社員はキャリアを見据えたスキルアップがしやすく、長期的に成長しやすい環境です。

項目派遣社員SES正社員
雇用主派遣会社SES企業
業務範囲契約に基づき制限される柔軟に対応が可能
契約期間有期契約が多い無期雇用が一般的
福利厚生限られる場合が多い充実した福利厚生が多い
キャリアパス長期的なスキルアップが難しい継続的なキャリアアップが可能

派遣社員のメリット

一般派遣社員として働くことには、柔軟な働き方や選択の幅が広いなど、様々なメリットがあります。職種や勤務地を自分で選べるため、ライフスタイルやキャリアプランに合わせた働き方が可能です。

また、特定の分野に集中して経験を積めるため、スキルを磨く機会にも恵まれます。

派遣社員のメリット

ここでは、一般派遣社員として働くことのメリットを5つに分けてご紹介します。

働く期間や場所を柔軟に選べる

派遣社員は、働く場所や期間を自分で選びやすいです。

派遣契約は仕事ごとに決まるため、自分の希望に合わせて働く場所や期間を調整できます。

芯
最長3年間の契約と決まっているので、やりたいことやキャリアプランが明確な人は、派遣社員も良いと思います。

派遣社員は自分のライフスタイルに合わせた働き方を選びやすいのが特徴です。

さまざまな業界や職種を経験できる

派遣社員は、いろいろな業界や仕事を体験できます。

派遣社員は複数の会社やプロジェクトで働けるため、異なる業界や仕事に挑戦しやすいです。

芯
派遣社員はエンジニア以外の仕事をすることも可能なので、エンジニアをキャリアに悩んだときに、柔軟性に長けるという特徴はあると思います。

派遣社員は多様な仕事を通じてスキルを広げられるのがメリットです。

自分の得意分野を活かしやすい

派遣社員は、自分が得意な分野の仕事を選べます。

派遣会社にはさまざまな仕事があるため、自分のスキルに合った仕事を紹介してもらいやすいです。

芯
派遣社員は業務内容が個別具体的に決まっている場合もあるので、自分のスキルに完全にマッチする企業で働くことができれば、最高かもしれません。

派遣社員は、自分の強みを活かして働ける仕事を選びやすいのが良い点です。

人間関係のトラブルが少ない

派遣社員は、もし職場の人間関係が合わなくても、新しい職場に移りやすいです。

派遣契約は期間が決まっているため、働きにくいと感じたら契約終了後に別の職場で新しい環境を選べます。

芯
例えば、苦手な上司がいても、契約が終われば違う職場に移れますし、営業担当に相談をして、ほかの会社を紹介してもらうことも可能ですね。

派遣社員は、人間関係で困っても環境を変えやすく、リスクが少ないのがメリットです。

転職活動を続けやすい

派遣社員は、次の仕事やキャリアのための準備がしやすいです。

派遣契約は短期間で終了することが多いため、働きながら自分に合った新しい仕事を探す余裕が持てます。

芯
半年契約の仕事をしながら、自分に合った別の仕事を見つけたり、資格取得のための勉強時間を確保したりすることができます。

派遣社員は転職やキャリアチェンジのための準備がしやすく、将来のための行動を取りやすいのが利点です。

メリット内容
働く期間や場所を選べる自分のライフスタイルに合わせて柔軟に選べる
さまざまな業界や職種を経験できる多様な仕事を体験し、スキルや経験を広げられる
得意分野を活かしやすい自分に合った仕事を見つけやすい
人間関係のトラブルが少ない職場が合わなくても、新しい職場に移りやすい
転職活動を続けやすい次の仕事やキャリアに向けて準備がしやすい

このように、派遣社員はライフスタイルや働き方の柔軟性が高く、キャリアに応じた選択がしやすいことが大きなメリットです。

派遣社員のデメリット

一般派遣社員として働く場合、柔軟な働き方ができる一方で、雇用の不安定さや福利厚生の限られたサポートなど、いくつかのデメリットもあります。

派遣先の業務や職場環境が短期間で変わることが多く、スキルやキャリアが特定分野に偏るリスクもあります。

派遣社員のデメリット

ここでは、一般派遣社員として働く際のデメリットを5つに分けて解説します。

雇用の安定性が低い

派遣社員は仕事が続かないことがあるので、安定しにくいです。

派遣社員は契約期間が決まっているため、契約が終わると次の仕事が見つかるまで収入が途切れる可能性があります。

芯
実際、予算削減のために派遣社員の更新を見直した状況に遭遇したことがあります。私は関係なかったですが、いきなりの人員整理だったので、当事者からすると大変だったと思います。

派遣社員は仕事がいつまで続くか分からないので、長期的に安定した収入が得にくいのがデメリットです。

キャリア形成が難しい

派遣社員は、スキルアップやキャリアアップが難しいことがあります。

派遣社員は短期間で職場を変えることが多いため、一つの分野で専門的な知識やスキルを深めにくいです。

芯
派遣社員は、長期的なキャリア形成を前提としていないので、キャリア形成の面では不利だと思います。ほとんどがメンバー止まりで終わるでしょう。

派遣社員は一つの職場で経験を積みにくく、キャリア形成が難しくなる場合があります。

福利厚生が少ない

派遣社員は、福利厚生が少ない場合が多いです。

派遣会社の福利厚生は、正社員に比べて制限されていることが多く、手当や休暇などが少ないことが一般的です。

正社員がボーナスや住宅手当、家族手当をもらえる場合でも、派遣社員はそういった手当がないことが多いです。

派遣社員は福利厚生が少なく、待遇面でのサポートが不十分な場合が多いのがデメリットです。

評価や昇進が期待しにくい

派遣社員は、昇進や昇給が難しいです。

派遣社員は契約で決められた仕事をこなすのが中心のため、評価はされても正社員のような昇進や昇給の機会が少ないです。

芯
派遣社員はシビアに判断されるので、よりスキルを高める時間を業務外で作る必要があると感じます。

派遣社員は仕事で評価されても昇進や昇給がないため、長期的な成長が難しいです。

職場での立場が不安定

派遣社員は正社員とは違う扱いを受けることがあり、職場での立場が不安定です。

派遣社員はあくまで「派遣会社の社員」であるため、派遣先での正社員との交流が少ない場合や、責任ある仕事を任せてもらえないこともあります。

芯
正社員が参加する会議に呼ばれなかったり、職場の行事に招かれないこともあります。また、プロパー内だけで、派遣社員評価会議なんてものもあったりします。

派遣社員は職場で孤立感を感じることがあり、正社員に比べて立場が不安定に感じる場合があります。

デメリット内容
雇用の安定性が低い契約期間が限られており、仕事が途切れる可能性がある
キャリア形成が難しい長期的なスキルアップやキャリアアップが難しい
福利厚生が少ない正社員に比べて福利厚生が限られていることが多い
評価や昇進が期待しにくい昇進や昇給の機会が少なく、長期的な成長が難しい
職場での立場が不安定正社員と比べて職場での立場が不安定に感じることがある

このように、派遣社員は自由度が高い一方で、長期的な安定やキャリア形成が難しいことが多いです。

SES正社員のメリット

SES正社員として働くことには、雇用の安定や多様なプロジェクトでスキルを積む機会が多いといったメリットがあります。SESとSIerの違いがよく分からない方は、SESとSIer、客先常駐の違いをご覧ください。

SES正社員は正社員としての待遇を受けながら、さまざまな企業や分野での経験を通じて、幅広いスキルを身につけることができます。

SES正社員のメリット

ここでは、SES正社員の働き方におけるメリットを5つに分けて詳しく紹介します。

雇用の安定性が高い

SES企業の正社員は、安定した雇用が確保されやすいです。

SES企業の正社員は無期雇用であり、プロジェクトが終了しても次の案件にアサインされることが一般的です。

芯
仮にプロジェクトが1年で終わっても、すぐに次のプロジェクトに移ることができるので、収入が途切れる心配が少ないです。プロジェクトが無い場合も、待機手当を出してくれる会社が多いですね。

SES企業の正社員は長期的に安定した働き方ができるため、生活基盤が整いやすいのがメリットです。

幅広いスキルを習得できる

SES企業の正社員は、さまざまなスキルを学ぶ機会が豊富です。

多くのプロジェクトで異なる技術や業務に関わるため、幅広い経験を積むことができます。

芯
とある大手企業の業務システムの運用プロジェクトに参加しているときは、サーバー、データベース、ネットワークを幅広く触っていました。

SES企業の正社員は多様な経験を積むことができ、技術力が自然と高まりやすいのが良い点です。

キャリアアップの機会がある

SES企業の正社員は、キャリアアップしやすい環境にあります。

SES企業ではプロジェクトを通じてスキルが評価されやすく、実績が認められると昇進や昇給のチャンスが増えます。

芯
委託契約のプロジェクトであれば、プロジェクト内で出世することも可能です。SES企業内で管理職として出世する道もあります。

SES企業の正社員は、頑張りが報われやすく、長期的に成長できる環境が整っています。

福利厚生が充実している

SES企業の正社員は、充実した福利厚生を受けられることが多いです。

SES企業では社会保険や手当がしっかりと用意されていることが多く、安心して働くための制度が整っています。

芯
私の会社であれば資格費用手当、病気時の付加給付金、各種チケット割引サービスの利用、某オンデマンドサービスの利用、某学習サイトの利用などがあります。

SES企業の正社員は、福利厚生がしっかりしているので、生活面での安心感が得られます。

技術サポートを受けられる

SES企業の正社員は、技術的なサポートを受けやすいです。

SES企業では、技術支援チームや経験豊富なエンジニアが社内にいるため、わからないことがあれば相談できます。

芯
プロジェクト内の自社や派遣先の先輩はもちろんのこと、自社で定期的に勉強会や技術講習会などが開催されていて、自由に参加することができます。

SES企業の正社員は、サポートを受けやすく、安心して新しいことにも挑戦できるのがメリットです。

メリット内容
雇用の安定性が高い無期雇用で次のプロジェクトにスムーズに移行できる
幅広いスキルを習得できる多様なプロジェクトに関わり、技術力を広げられる
キャリアアップの機会がある実績が評価されやすく、昇進や昇給が期待できる
福利厚生が充実している社会保険や手当が整っており、生活面での安心感がある
技術サポートを受けられる困ったときに技術支援が受けられる環境がある

このように、SES企業の正社員は安定した雇用とサポート体制が整っており、成長しやすい環境が特徴です。

SES正社員のデメリット

SES正社員として働くことには、様々なプロジェクトで経験を積める一方で、勤務地や業務内容を選びにくい、配属先が頻繁に変わるなどのデメリットもあります。

また、スキルが特定の分野に偏りやすく、自社との関わりが薄くなることもあります。

SES正社員のデメリット

ここでは、SES正社員の働き方におけるデメリットを5つに分けて解説します。

配属先が選べない

SES企業の正社員は、配属される職場を自分で選べないことがあります。

SES企業ではプロジェクトごとに働く場所が変わるため、会社が必要なプロジェクトに社員を割り当てるからです。

芯
一般的には配属先は選べないとされています。しかし、最近ではエンジニアの意思を尊重する会社が増えていて、実質的に配属先を選べる会社もあります。私の会社は、エンジニアと常駐先の騒動合意の上でしか、SES契約は結びません。

SES企業の正社員は希望する仕事や勤務地に行けない場合があるため、計画通りのキャリアを進めにくいことがあります。

職場が頻繁に変わる可能性がある

SES企業の正社員は、勤務する場所が頻繁に変わることがあります。

SESの仕事はプロジェクト単位なので、1つのプロジェクトが終わると次のプロジェクトに異動することが多いです。

芯
私の会社でも、配属されて半年ほどで移動になった後輩を何人か見てきました。ただ、異動するかしないかはエンジニアの意思で決まります。

職場や人間関係が変わりやすいので、慣れた環境で働き続けるのが難しいのがデメリットです。

スキルの偏りが生じやすい

SES企業の正社員は、特定のスキルに偏りやすいことがあります。

SES企業では、配属先の業務内容に応じたスキルばかりを使うため、別の分野のスキルが身につきにくい場合があるからです。

芯
SES企業によって得意する領域があります。サーバーの案件が多い会社であれば、サーバーエンジニアとしてキャリアアップするのがいいですよね。

特定の分野に偏った経験を積みやすいため、幅広いスキルを持ちにくいのがデメリットです。

残業や休日出勤が発生しやすい

SES企業の正社員は、忙しい時期に残業や休日出勤が増えることがあります。

プロジェクトの納期に追われることがあり、その場合は長時間働く必要が生じることがあるためです。

芯
某大手企業の業務システムの運用プロジェクトに参加している時は、毎日1~2時間の残業は当たり前でした。毎日2時間残業をしてしまうと、36協定に抵触する可能性があります。

SES企業の正社員は、働く時間が不規則になることがあり、プライベートの時間を確保しにくいのが課題です。

自社との関わりが薄くなりやすい

SES企業の正社員は、自分の会社とのつながりを感じにくいことがあります。

SES企業では、派遣先で仕事をすることが多いため、自社の社員や文化に触れる機会が少なくなりがちです。

芯
SES企業には主に準委託契約、委託契約、派遣契約がありますが、特に派遣契約の場合は派遣先に自社の社員が少ない場合が多いので、自社への帰属意識が薄れがちです。

SES企業の正社員は、自社とのつながりを感じにくくなるため、孤立感を抱くことがあるのがデメリットです。

デメリット内容
配属先が選べない希望する業務や勤務地と異なる配属先になることがある
職場が頻繁に変わる可能性があるプロジェクトごとに職場や人間関係が変わりやすい
スキルの偏りが生じやすい特定分野のスキルばかりに偏り、他のスキルを伸ばしにくい
残業や休日出勤が発生しやすいプロジェクトの納期により長時間働くことがある
自社との関わりが薄くなりやすい自社の社員や文化との関わりが少なく、孤立感を感じることがある

SES企業の正社員は、プロジェクトごとの働き方に特有のデメリットがあるため、職場環境やキャリア形成において計画的に対応することが求められます。

SES正社員か一般派遣かで悩んだ時の判断基準

SES正社員と一般派遣は、それぞれ異なる働き方やメリット・デメリットがあります。

そのため、自分のライフスタイルやキャリア目標に合った選択が重要です。安定した雇用を重視するのか、自由な働き方を求めるのか、勤務地や職種の選択肢をどう考えるかなど、さまざまな要素が影響します。

SES正社員か一般派遣かで悩んだ時の判断基準

ここでは、SES正社員と一般派遣のどちらを選ぶべきか判断するための5つの基準を紹介します。

雇用の安定性を重視するか

安定した働き方を求めるなら、SES正社員が向いています。

SES正社員は無期雇用のため、プロジェクトが終わっても次の仕事が確保されることが多く、収入が安定しやすいからです。

芯
プロジェクトが数ヶ月で終わっても、SES正社員なら会社が次のプロジェクトにアサインしてくれるため、収入が途切れる心配が少ないですね。

安定した収入と長期的な雇用を望むならSES正社員が向いていますが、短期間で柔軟に働きたい場合は派遣社員も選択肢に入ります。

スキルの幅を広げたいか

多様なスキルを学びたい場合、SES正社員が適しています。

SES正社員はさまざまなプロジェクトに関わるため、幅広い技術や知識を習得するチャンスが多くあります。

芯
1つのプロジェクトでプログラミングを学び、次のプロジェクトではネットワーク管理の知識を身につける、といった経験が積めます。

多彩なスキルを身につけてキャリアを積みたいならSES正社員、一方、特定の分野に集中してスキルを磨きたいなら派遣社員が適しています。

勤務地や職種を選びたいか

勤務地や職種にこだわりがあるなら、派遣社員が向いています。

派遣社員は自分で勤務地や職種を選びやすく、希望に合う仕事に就ける可能性が高いからです。

芯
案件の数であれば、派遣企業の方が多い可能性が高いです。よって、勤務地や職種選択の柔軟性に長けます。

勤務地や職種に柔軟性を求めるなら派遣社員、配属先にこだわらないならSES正社員が良いでしょう。

福利厚生を重視するか

福利厚生を重視するなら、SES正社員が良いです。

SES正社員は社会保険や住宅手当などの福利厚生が整っていることが多く、安心して働ける環境が整っています。

芯
SIer企業ほどではありませんが、健康保険や年金のサポートが手厚く、退職金制度や家族向けの手当がある場合も多いです。

安定した福利厚生を望むならSES正社員、柔軟な働き方を重視するなら派遣社員が選びやすいです。

キャリア形成にこだわりがあるか

長期的なキャリアアップを目指したいなら、SES正社員が向いています。

SES正社員は昇進や昇給のチャンスがあり、評価制度も整っているため、キャリア形成がしやすいです。

芯
経験やスキルに応じてリーダー職に昇進することができ、業務実績が評価されると、次のプロジェクトで責任ある役割を任されることもあります。

計画的なキャリア形成をしたいならSES正社員、自分のペースで働きたいなら派遣社員が良い選択肢です。

判断基準SES正社員が向いている場合派遣社員が向いている場合
雇用の安定性を重視するか安定した雇用と収入を望む場合自分の働くペースに合わせたい場合
スキルの幅を広げたいか多様なスキルを身につけたい場合特定分野のスキルを深めたい場合
勤務地や職種を選びたいか配属先にこだわらない場合自分で勤務地や職種を選びたい場合
福利厚生を重視するか福利厚生がしっかりしている方が良い場合柔軟な働き方を重視したい場合
キャリア形成にこだわるか長期的なキャリアアップを目指したい場合自分のペースで働きたい場合

このように、SES正社員と派遣社員の選択肢にはそれぞれ異なる特長があるため、自分の働き方やキャリアの希望に合わせて選ぶことが大切です。

まとめ

SESと一般派遣には、それぞれ異なる特徴と利点があります。SESは安定した雇用形態の中で多様なプロジェクトを経験できるため、スキルアップやキャリア形成に向いています。

一方、一般派遣は自由な働き方が可能で、自分のライフスタイルに合わせた仕事選びができます。しかし、雇用の安定性や福利厚生の面ではSESが優位です。自分の希望やライフスタイルに応じて、どちらが適しているかを慎重に考えることが重要です。

最終的には、あなたがどのような働き方を望むか、どのようなキャリアを築きたいかが大きな決断を左右します。自分の目標に向かって、最適な選択をすることで、充実した仕事人生が待っています。

現役インフラエンジニアで元人事担当が忖度抜きでおすすめする転職エージェント

インフラエンジニア転職エージェント

  • この記事を書いた人
芯

2022年、営業からインフラエンジニアへ転職。ホワイトSES 企業にて就業中。大手通信会社のネットワーク回線の運用監視保守や売上高1兆円超え企業の業務システムの運用保守を経験。ネットワーク寄りのインフラエンジニアです。保有資格:CCNA。CCNP勉強中

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