この記事で解決できる疑問や悩み
- 1年目に取るべき資格を知りたい
- 2年目以降に取った方が良い資格を知りたい
- インフラエンジニアのキャリアパスは?
この記事では1年目のインフラエンジニアが取った方が良い資格の解説、1年目だからこそ悩みやすい心理について解説します。


コツコツの合格証明書
1年目ならではの苦悩も経験済みなので、対処法についてお伝え出来ると思います。
記事前半では「1年目で必須及び推奨レベルの資格」、後半では「2年目以降に取りたい資格や1年目の苦悩」について解説をします。
目次
1年目インフラエンジニアの必須レベル資格
1年目の必須レベル資格は、ITSSのスキルレベルでいうとレベル1に該当する資格群です。
一つずつ解説します。
ITパスポート
国家資格であるITパスポートは、ITSSの区分の中ではレベル1に該当します。
なぜ必須かと言うと、非エンジニアでも取得している人は多いからですね。高校生や大学生でも取得出来るレベルです。
LPICレベル1、LinuCレベル1
LPICとLinucはLinux技術者のサーバー資格です。Linuxの運用保守が出来るレベルとされています。
LPICとLinucの違いですが、出題範囲はほぼ一緒と思ってもらって構いません。スキルアップという面であれば、どちらを選んでも一緒でしょう。
ただ、知名度であればLPICに軍配が上がります。LinuCは日本初のLPI-japanが運営母体で、LPICの運営母体であるLPIと名前は似てますが別団体です。
ORACLE MASTER Bronze
ORACLE MASTER BronzeはOracleデータベースの運用管理に関する基礎知識を証明するベンダー資格です。
ただし、世界共通のOracle Certification Programの認定を受けるには上位資格のSilver以降の合格が必要なので、余力のある人はSilverを受けることをお勧めします。
1年目インフラエンジニアの推奨レベル資格
1年目の推奨レベルの資格、ITSSのスキルレベルのレベル2に該当する資格群です。
一つずつ解説します。
基本情報技術者試験
IT全般の基礎知識を評価する国家試験です。プログラミング、データベース、ネットワークなど幅広い範囲をカバーし、エンジニアとしての基礎力を証明します。
レベル2は「上席の指示の元、独力で業務を遂行出来る」と定義されています。プロジェクトでは一般的なメンバーになりますね。

CCNA
CCNAはシスコ社が提供しているベンダー資格で,ネットワークの入門資格です。ITSSのレベル2に相当します。
ネットワークをほぼ触らない現場なら不要ですが、ネットワークを扱う現場なら取っておいた方が良いでしょう。

LPICレベル2、LinuCレベル2
LPICレベル2やLinuCレベル2は、中級以上のLinuxスキルを証明する資格です。これにより、システムエンジニアやネットワークエンジニア、インフラエンジニアとしてのキャリアアップや転職が容易になります。
Linuxシステムの深い理解が得られます。例えば、ネットワーク設定、セキュリティ、トラブルシューティング、サーバーの管理など、多岐にわたるスキルを磨くことができますね。

ORACLE MASTER Silver
Oracle社が提供するデータベース管理者向けの資格の一つで、Oracleデータベースの運用管理に関する基礎的な知識と技術を証明する資格です。
この資格は、Oracleデータベースの導入や設定、管理、バックアップ、リカバリなど、基本的な運用管理に関するスキルを習得したことを証明します。

1年目インフラエンジニアが取得すると称賛の嵐を受ける資格
1年目で周りから称賛の嵐を受けること間違いなしの資格です。ぜひとも、2年目以降に取りたい資格群ですね。
ITSSではレベル3に相当し、高難度の資格群になりますね。
エンジニア5〜7年目で取得する人が多い資格なので、経験年数3年以内で取れたら凄いです。
応用情報技術者試験
IT知識に加え、システム設計やプロジェクト管理などの応用力を評価する国家試験です。基本情報技術者試験より難易度が高く、実務的スキルが求められます。
レベル3は「要求された作業を全て独力でこなす」と定義されています。プロジェクトではエースメンバーとなるでしょう。

CCNP
CCNAより高度なネットワーク技術を証明するCiscoの資格です。設計、実装、運用、トラブルシューティングに重点を置き、中級から上級技術者向けでしょう。
主に、大規模ネットワークの構築、設計に必要な知識と技術の証明になります。

LPICレベル3、LinuCレベル3
LPICレベル3やLinuCレベル3は、Linux分野における上級者向けの資格です。
Linuxシステムの設計、管理、トラブルシューティングにおける高度なスキルを証明します。エキスパートとしての信頼性が向上。より難易度の高いプロジェクトやコンサルティング業務に携わる機会が増えると思います。
また、Linuxシステムの全体設計や、クラウド、仮想化技術の導入、セキュリティポリシーの策定など、より戦略的かつ複雑な業務に従事できるようになります。これにより、自身の業務範囲が広がり、エンジニアとしての成長機会が増えます。
受験資格は共にレベル2を取得していることです。
ORACLE MASTER Gold
「ORACLE MASTER Gold」は、Oracleデータベースの運用管理や設計に関する高度な知識とスキルを証明する資格です。
Gold資格は、Silver資格よりもさらに深い知識と実践的な技術が求められ、企業の大規模なシステムやミッションクリティカルな環境でのデータベース管理を担当するプロフェッショナルを対象としています。
インフラエンジニア1年目で辛かったこと
私の1年目の現場は、大手通信会社が持つネットワーク回線の運用監視及び保守でした。
主に監視がメインの現場だったので参考になるかわかりませんが、私が感じた辛かったことについてお話ししたいと思います。
IT用語がわからない
これは誰もが通る苦悩でしょう。仕事で飛び交う IT用語が分からないのです。
社内会話やメールや資料等々、様々な専門用語が使用又は記載されていて、とにかく分かりません。
指示を受けてもIT用語が分からないので、何をどうすれば良いのか検討も付かないのです。特に最初の数ヶ月は,ずっとこんな状態でしたね。
PCスキルが乏しい
30代で転職するまで、基本的なPCスキルはあったと思います。しかし、エンジニアとして備わっておくべきレベルではありませんでした。
Windowsの様々なショートカット機能、パッチファイルの起動方法など、エンジニアの多くが知っている小技など,知らないことばかりでした。
先輩は知ってて当たり前の前提で話を進めるので、辛いところではありますね。
質問に答えてくれない
先輩エンジニアに質問すると、「手順書見て」の一言で済まされることもあります。
なぜかというと、エンジニア不足はどこの会社も一緒で、出来るエンジニアにタスクが集中するので、雑な対応をされがちです。
インフラエンジニアは手順書を元に仕事をすることが多い職種です。しかし、新米エンジニアは手順書を見ても分からないことばかりです。
だから質問してるのに、「手順書に書いてる」の一言なので、ふざけるなよと思いたくなります。
インフラエンジニア1年目の対策
では、上記の悩みに対しての、私が実践し対策について解説します。
基本情報技術者試験の勉強をする
よほどITに興味があった人を除いて,ほとんど人は専門的なIT用語は分からないと思います。
基本情報技術者試験の勉強はIT用語を勉強するのに適していて、IT知識を網羅的に学習することが可能です。

業務外の分野もありますが、何気ないシーンで役に立つ時が来ますよ。
疑問点は都度、質問する
疑問点があって聞きづらくても、聞いた方が良いですね。
なぜなら、分からないまま進捗が止まってしまうと、最終的に迷惑をかけてしまうからです。だったら、都度聞いた方がお互いのためです。

また、下記の記事でも紹介していますが、手順書が不親切で分からないことは多々あります。
そのような時に、質問する癖をつけておかないと。後々苦労する事になります。
他人と比較しない
基本的に1年目は戦力になりませんが、優秀な先輩や同僚と自分を比較してしまいがちです。でも、比較する必要は一切ありません。
ただ、出来なくて当たり前ですよね。だって経験もスキルも不足してるんだから。少しずつ出来るタスクを増やしていけば良いんです。

しかし、現場の環境も変化があったりして、同じ土俵で比較出来ないし、そもそも比較すること自体が無意味だと気づきました。
インフラエンジニア2〜5年目のキャリアパスモデルパターン
それぞれの見出しごとに、「結論・理由・具体例・結論」の順番でわかりやすく解説していきます。小学生にも理解できるように簡潔に説明します。
サーバーエンジニアとしての専門特化
サーバーエンジニアは、コンピュータを使うシステムが止まらずに動くように見守る役割をさらに専門的に学ぶ道です。
サーバーが止まると、仕事やサービスが使えなくなり多くの人が困るため、サーバーをしっかり管理する技術はとても重要です。
例えば、ゲームやSNSを動かすためのサーバーがあったとして、サーバーエンジニアはそのサーバーが止まらないように、定期的な点検や修理を行います。また、サーバーを効率的にするために仮想化技術を使って、少ないコンピュータでたくさんの仕事をさせる方法も学びます。
このように、サーバーエンジニアは多くの人の便利な生活を支えるための重要な仕事で、専門的な知識を持つことで信頼される存在になれます。
ネットワークエンジニアへのキャリアシフト
ネットワークエンジニアは、コンピュータ同士がデータをやりとりする道を作り、その道を安全に守る役割に進む道です。
コンピュータ同士がつながることで、たくさんの情報が行き交います。この道(ネットワーク)が速く、正確で、安全であることが、今の時代にとても大切です。
例えば、家や学校でWi-Fiを使うとき、ネットワークエンジニアがうまく道を作り、トラブルが起きたら直すことが求められます。また、サイバー攻撃があっても安全に守れるよう、たくさんの技術が使われています。
ネットワークエンジニアとしてのスキルを磨くことで、人々が安心してインターネットを使えるよう支える大切な役割を担えます。
クラウドエンジニアへのスキルアップ
クラウドエンジニアは、インターネット上にあるサーバー(クラウド)を使って仕事やサービスを効率よく動かす仕事です。
クラウドは会社や人が大きなコンピュータを持たなくても、必要なときに借りて使える便利な仕組みだからです。
例えば、学校の宿題や写真を保存するためのサービスもクラウドが利用されています。クラウドエンジニアは、そのサービスが止まらずにスムーズに動くように管理し、効率よく使えるように最適化します。
クラウドエンジニアになると、たくさんの人がクラウドを安心して使えるように支える役割ができ、より専門的で将来性のあるスキルが身につきます。
セキュリティエンジニアとしての発展
セキュリティエンジニアは、コンピュータやネットワークが安全に守られるように見張る仕事です。
ネット上にはウイルスや悪い人からの攻撃があるので、情報を安全に保つことがとても大切です。
例えば、学校のパソコンや、会社のデータが悪い人に盗まれないように、セキュリティエンジニアはセキュリティソフトや監視システムを使って、誰かが不正に入ってこようとしていないかをチェックします。
セキュリティエンジニアになると、たくさんの人の大事な情報を守る役割ができ、責任のある重要な仕事ができるようになります。
リーダー職やマネジメント職への昇格
リーダーやマネージャーは、チームをまとめて全員がうまく仕事をできるように支える役割です。
チーム全体での成果を上げるためには、技術だけでなく、みんなの意見をまとめたり、計画を立てたりする人が必要だからです。
例えば、学校の学級委員のように、リーダーはみんながスムーズに活動できるよう、仕事の分担や相談役をします。インフラエンジニアとしても、プロジェクト全体を見て、計画通りに進むように管理する役割が求められます。
リーダー職やマネジメント職に進むと、技術だけでなく人をまとめる力が求められ、インフラエンジニアの新たなステップとして活躍の場が広がります。
以上のように、インフラエンジニアのキャリアパスは、それぞれの方向性に応じた専門知識を高めるだけでなく、社会やチームに役立つ重要な役割を担っていく流れが特徴です。
まとめ
インフラエンジニアとして1年目を迎える方にとって、資格取得は知識を体系的に学び、仕事への自信を深めるための有効な手段です。
基本的な資格として「ITパスポート」や「LinuCレベル1」などがあり、ネットワークに強くなる「CCNA」や「基本情報技術者」もおすすめです。
資格取得は現場で求められる基礎スキルを確認するよい機会であり、将来のキャリアパスにもつながります。学ぶことで自信がつき、周囲からの信頼も得られるでしょう。