インフラエンジニア転職

未経験でインフラエンジニアになるのはキツいです【現役SEが解説】

2024年9月16日

未経験でインフラエンジニア

 

この記事で解決できる疑問や悩み

  • 未経験でインフラエンジニアになるとキツい理由を知りたい
  • 未経験向けのおすすめの学習方法は?
  • キャリアステップのモデルを知りたい

この記事は、未経験でインフラエンジニアになると、様々な面でキツイですという話をします。

芯
改めて振り返ると、最初はキツかったです。ただ、最初が一番キツい時期なので、そこを乗り越えると快適に仕事できます。年収も右肩上がりです。

乗り越えた先には、他の誰にも負けない自信と誇りが待っています。未経験だからこそ、最初の一歩がすべてを変えるので、ぜひチャレンジしてみて欲しいと思います!

未経験でインフラエンジニアになるのがきつい7つの理由

未経験でインフラエンジニアになるのは、技術的なハードルや業務の責任の重さ、自己学習の必要性などから非常に厳しい状況に直面することが多いです。

未経験でインフラエンジニアになるのきつい理由

経験や知識がない状態で飛び込むことで、プレッシャーやストレスがかかりやすく、継続するためには強い意志と努力が必要です。

専門知識の不足

未経験者にとって、ネットワークやサーバーの仕組み、クラウド技術などの基礎が身についていないことが多く、業務の中で求められるスキルにすぐに対応できません。

学習しながら実務をこなす必要があるため効率が落ち、ストレスを感じやすくなります。

芯
私も最初の頃は社員の会話が全く理解出来ませんでした。理解出来ないから質問をしたいと思いますが、質問内容が素人過ぎないかな?などと悩み、なかなか質問出来ないこともありましたね。

インフラの中でもネットワークから勉強しようと思い、CCNAを取りました。しかし、CCNAを取っても分からないことはたくさんあるので、そこらへんはキツいなと思います。

技術の速い変化に対応が難しい

IT業界では技術の進化が速く、インフラエンジニアとしては常に新しい技術に対応する必要があります。

芯
未経験者はこの変化に対応するための基礎知識が十分ではないため、学ぶべき範囲が膨大で、遅れを感じることが多くなります。

他にも、新しいベンダー機器を運用することになったりなど、技術以外にも製品知識が必要だったりと、とにかく学ぶべき範囲が広すぎます。

責任の重さ

インフラは企業の基盤を支えるため、トラブルが発生すればビジネス全体に影響を及ぼします。

未経験者にとっては、どれほど大きな影響を与えるかの想像がつきにくいかもしれませんが、実際に直面するとその責任の重さに圧倒されることが多いです。

芯
私の最初の現場は大手通信会社の法人回線の運用監視でした。回線障害が起きると、繋がっている全てのクライアントの通信が不可になるので、復旧するまで気の休まる時間は無いですね。

夜勤やオンコール対応が多い

インフラは24時間365日稼働しているため、障害対応のために夜間の勤務や緊急対応が発生します。

未経験者はこれに慣れていないため、体力的にも精神的にも負担が大きく、仕事の継続が難しくなることがあります。

芯
最初の現場は24時間365日稼働していたので、シフト制で働いていました。夜勤は昼間に比べると障害発生率は下がるので精神的には楽ですが、体に負担がかかるのは事実です。

インフラエンジニアの夜勤なし求人の探し方もあるので、参考にしてください。

問題解決力の要求

インフラエンジニアには、トラブル発生時に迅速かつ的確な対応が求められます。

未経験者は問題解決の経験が少ないため、スムーズに対応できず焦りやストレスを感じやすくなります。

芯
これは、未経験で一番キツいところだと思います。障害が起きても、どのように復旧させれば良いのか分かりません。私もスキルが不足していた時は、ただ先輩が復旧対応しているのを眺めているだけでした。

コミュニケーションの難しさ

インフラの仕事では、他の部署やクライアントとの連携が重要です。

しかし、専門用語や技術的な背景が理解できないと、適切なコミュニケーションが難しくなり、業務の進行がスムーズにいかないことがあります。

芯
部署によって業務内容も異なれば、人によって知識量も違います。話し相手がベテランの方だと、さも知ってて当たり前かのように話されることが多々あり、理解しているふりして、実は理解できなかったなんてことは、往々にしてあると思います。

あとで聞き直した時に

上司
上司
なぜ、あの時に聞かなかったんだ!

と怒られることもありますね。

自己学習の必要性

業務をこなすだけではなく、技術の進化に追いつくためには常に自己学習が必要です。

未経験者は、これまでの知識を補完しながら新しい技術も学ばなければならないため、プライベートの時間を大きく割く必要があり、学習の負担が大きいです。

芯
私も継続していますが、没頭するほどのめり込むことはありません。技術に没頭出来ない人は、マネジメントやプリセールスという道もあるので、安心してください。

ただ、勉強嫌いのインフラエンジニアの生き残る方法もあります。

インフラエンジニアとしてストレスのかかりやすいあるあるシーン

さきほどと、一部重複する内容もありますが、ストレスのかかりやすいあるあるシーンを紹介します。

インフラエンジニアとしてストレスのかかりやすいあるあるシーン

私が経験したストレスシーンや、同僚や先輩などの体験談を載せますね。

システム障害時の緊急対応

システムが突然止まると、インフラエンジニアはすぐに直さないといけないので、とてもストレスがかかります。

システム障害は、仕事の中で最も緊張する場面です。ユーザーに影響が出ないように早急に対応する必要があるからです。

芯
とある企業のファイアウォールシステムが故障したとき、5時間ぐらいかけて対応したことがあります。眠たいし、治るかどうかも分からないし、とにかく大変でしたね。

システム障害時はすぐに対応しなければならないため、インフラエンジニアにとって大きなストレスの源となります。

夜間・休日のオンコール対応

インフラエンジニアは24時間働くことが求められるため、夜間や休日に急に呼ばれることが多く、ストレスがかかります。

インフラエンジニアはシステムが止まらないように常に監視している必要があります。そのため、いつでも対応できるように準備しておく必要があります。

芯
仮眠休憩中に、大規模な障害が発生し、たたき起こされた経験は何度かあります。

夜間や休日に突然対応を求められるため、インフラエンジニアには大きなストレスがかかります。

大規模なインフラ移行やアップグレード作業

大規模なシステムの移行やアップグレード作業は、計画通りに進まなければ大きな問題になるため、ストレスがたまりやすいです。

システム移行やアップグレードは非常に慎重に進める必要があり、一つでもミスがあると、大きな影響を及ぼす可能性があります。

芯
以前、クライアントのネットワーク機器を交換する半年くらいのプロジェクトがありました。そのままの設定で交換する予定が、予期せぬ動作が発生したりなど、トラブルはつきものでしたね。

大規模な作業は慎重に行う必要があり、その結果次第で仕事の成果が大きく変わるため、非常にストレスがかかります。

チーム間や部署間のコミュニケーション不足

インフラエンジニアは、他の部署との情報共有が不十分だと、思わぬトラブルが起きてしまい、ストレスが増えます。

システム変更やアップデートの際、インフラの担当者と他部署との連携が取れていないと、仕事がうまく進まないことがあります。

芯
大企業に勤めていると、他部署との連携は頻繁にあります。それは伝言ゲームのようで、意思疎通がうまくいかずに、クライアントに謝罪しなければならない事態も、何度か遭遇しましたね。

部署間のコミュニケーションがうまくいかないと、問題が複雑化し、インフラエンジニアに余計なストレスがかかります。

容量や性能問題の予測と対応

インフラエンジニアは、システムの容量や性能を予測し、問題が起こらないように対策を取らなければならないため、常に緊張を強いられます。

システムに過負荷がかかる前に予測し、適切な対策を取ることが求められます。そのため、問題が起きる前に気づかなければならず、ストレスがかかります。

芯
基本的にユーザーの利用状況を考慮してシステムなどのスペックは決めますが、利用状況は変動します。トラヒックが上昇し、システムがパンクしかけるなんてこともよくありました。

容量や性能の予測と対応は、問題を未然に防ぐために重要ですが、それがうまくいかないと大きなトラブルになるため、常にストレスを感じます。

インフラエンジニア特有のストレスに対するスキルの身に付け方

インフラエンジニアの仕事は、突発的なトラブル対応や多岐にわたる業務が多く、ストレスを感じやすい職種です。しかし、適切なスキルを身につけることで、その負担を大きく軽減できます。

インフラエンジニア特有のストレスに対するスキルの身に付け方

この項目では、特有のストレスに対処するための具体的なスキルの身につけ方を3つ紹介し、日々の業務をより快適にする方法をお伝えします。

トラブルシューティング能力を磨く

トラブルシューティング能力を身につけることで、問題が発生しても冷静に対応でき、ストレスを軽減できます。

インフラエンジニアの仕事では、突然のトラブルに対応する場面が多くあります。準備不足だとパニックになりがちですが、日頃からシミュレーションや訓練を行うことで解決力が高まり、安心感が得られます。

例えば、消防士が火事の時に備えて消火訓練を繰り返すように、エンジニアもシステム障害を想定した練習をしておくと安心です。

芯
ネットワークが突然切断された際の再接続方法を何度も練習しておけば、実際の障害時にもすぐに対応でき、仕事への自信がつきます。

トラブルに備えてスキルを磨くことで、不安を減らし、安心して業務に取り組めるようになります。

コミュニケーション能力を高める

エンジニア間だけでなく、他部署ともスムーズに連携できるコミュニケーション力は、仕事を円滑に進める鍵です。

インフラエンジニアは、システムの基盤を支える立場として、他部署や顧客と頻繁に連絡を取る必要があります。技術的なことをわかりやすく伝えられる力があると、問題解決が早まり、無駄なトラブルが減ります。

例えば、大工さんが設計図をきちんと理解して家を建てるのと同じように、エンジニアも他部署と情報を共有することで正確に作業が進みます。

芯
トラブル時に他部署と円滑にコミュニケーションするためにも、普段から何気ない会話をするように心がけていますね。

コミュニケーション能力を鍛えることで、チームワークが強化され、効率的に仕事を進められるようになります。

タイムマネジメントを習得する

タイムマネジメントを身につけることで、忙しい日々の中でも余裕を持って働くことが可能になります。

突発的な業務や緊急対応が多いインフラエンジニアの仕事では、限られた時間を上手に使うスキルが重要です。これができないと仕事が山積みになり、疲労やストレスが増える原因となります。

例えば、宿題を最後の一日でまとめてやるのではなく、毎日少しずつ進めることで余裕が生まれるのと同じです。

芯
私の場合、最初にその日のタスクを洗い出し、緊急性の高いタスクは優先して処理し、その後に重要性の高いタスクに取り掛かるようにしています。

時間を有効活用する力を身につけることで、ストレスを減らし、安定して仕事をこなせるようになります。

技術的なスキルの身に付け方は、インフラエンジニアの学習ステップ完全ガイド【未経験向け】をさんこうにしてください。

インフラエンジニア特有のストレスに対する心構え

インフラエンジニアは、システムの基盤を支える重要な役割を担う一方で、突発的なトラブル対応や長時間労働がストレスの原因になることもあります。こうした環境でも冷静に対処し、健康的に働き続けるためには、適切な心構えが必要です。

インフラエンジニア特有のストレスに対する心構え

この項目では、インフラエンジニアがストレスと向き合う際に役立つ3つの心構えをご紹介します。

「想定外」を想定する

インフラエンジニアは、トラブルが発生することを前提に準備を整えておくと、ストレスを減らすことができます。

システムトラブルは、どれだけ準備していても必ず起こります。突然の問題にも冷静に対応するためには、あらかじめ手順や対策を考えておくことが重要です。

例えば、消防士が火事の時に備えて消火訓練を繰り返すのと同じように、エンジニアも障害時のシナリオを想定して「手順書」や「バックアッププラン」を用意しておきます。

芯
私であれば、未経験の事態が起きてもあせらないように、手順書などは一通り目を通すようにしています。

「想定外」を想定しておくことで、いざというときに落ち着いて対応でき、ストレスを軽減できます。

チームや周囲と情報を共有する

インフラエンジニアは、チームで情報を共有することで、仕事の負担を分散し、問題解決がスムーズになります。

トラブル対応やシステム設計は、一人で抱え込むと限界があります。情報を共有することで、他の視点からの助けが得られ、効率的に進められます。

例えば、大きな迷路を一人で解くのは大変ですが、仲間と協力して情報を分け合えば、出口を見つけるのが早くなりますよね。

芯
障害が発生したら、1秒でも早く復旧させなければなりません。私は手当たり次第に、人に聞くようにしています。

チームで情報を共有することで、負担を減らし、効率的に仕事を進められます。それがストレスの軽減にもつながります。

定期的に心身をリフレッシュする

インフラエンジニアは、適度に休みを取り心身をリフレッシュすることで、長期間にわたって健康的に働けます。

忙しい時期でも休息を取らなければ、体調を崩したり集中力が落ちたりします。心身が疲れていると、ミスが増え、さらにストレスが溜まる悪循環に陥ります。

例えば、自転車のチェーンに油をささないとスムーズに走れなくなるように、人間の体と心もメンテナンスが必要です。

芯
週末に自然の中を散歩したり、好きな趣味に没頭することで、次の週の仕事に前向きに取り組むエネルギーが得られます。

適切な休息とリフレッシュを心がけることで、ストレスを軽減し、健康的に仕事を続けることができます。

上記ような対策をしても、「やっぱり未経験でのインフラエンジニアはきつい!」と思うかもしれません。そんな方は、インフラエンジニアの「ついていけない」を解消するための必須ガイド も参考になると思います。

インフラと開発系

開発系エンジニアはどうなの?と疑問を持っている方に、簡潔に違いを説明させていただきます。

インフラエンジニアは「道路を作る人」、開発系エンジニアは「その道路を走る車を作る人」に例えられます。インフラエンジニアはネットワークやサーバーなど、アプリケーションを支える基盤を整備し、開発系エンジニアはその上で動くソフトウェアやサービスを開発します。

芯
例えば、オンラインゲームでは、インフラエンジニアがサーバー環境を整え、多数のアクセスに対応できる仕組みを構築します。一方、開発系エンジニアはキャラクターやゲームシステムを作り、実際に人が楽しめる要素をデザインします。

基盤がなければサービスは動かず、サービスがなければ基盤は活用されません。両者が連携することで、ITシステムは快適に動き、人々に役立つものとなるのです。

もっと詳細を知りたい方は、インフラエンジニアと開発エンジニアをご覧ください。

まとめ

インフラエンジニアは未経験から始めると、専門知識の習得や夜間対応など、厳しい部分が多い職種です。

しかし、基本的なITスキルを学び、実務経験を積むことで次第に乗り越えられます。

特に、自ら積極的に勉強し、周囲のサポートを得ながら進めていく姿勢が重要です。初めは大変かもしれませんが、インフラエンジニアは将来性のある分野であり、キャリアアップのチャンスも豊富です。

未経験でも継続することで、自分の市場価値を高めることができますよ。

現役インフラエンジニアで元人事担当が忖度抜きでおすすめする転職エージェント

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  • この記事を書いた人
芯

2022年、営業からインフラエンジニアへ転職。ホワイトSES 企業にて就業中。大手通信会社のネットワーク回線の運用監視保守や売上高1兆円超え企業の業務システムの運用保守を経験。ネットワーク寄りのインフラエンジニアです。保有資格:CCNA。CCNP勉強中

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